Kyo's Fish story 4
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初夏の伊江島の海 |
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伊江島の水中では、季節の変化によって見ることのできる生物が、少しだけ違ってきます。伊江島の特徴として、緯度的なものかもしれませんが、熱帯域の魚と、温帯域の魚が季節ごとにせめぎあっているようです。例えば、初夏から秋にかけて見られる、マツバスズメ、マツカサウオ、オヨギトラギスなどの温帯域の魚は、なぜか水温の下がる冬にはいなくなってしまいます。また、カゴカキダイ、テングダイ、タカノハダイなどのように、不定期に流れ着く魚もいます。レンテンヤッコは伊是名島では確認済みですが、伊江島では見たことがありません。 熱帯域からの魚の供給ですが、ほとんどは浮遊稚魚が黒潮に流されて定着するのだと思いますが、その年の黒潮のコースや強さといったファクターがからんで、運んでくる魚が決まるのでしょう。流れ着いても冬の水温低下でいなくなってしまったり、成長しても繁殖できるほどの個体数がいなくて、その結果いなくなっていく魚がいる一方で、流れ着いた魚が定着し、繁殖する種類もいます。バージェスバタフライやベルスエンジェルなどがたまに流れ着いて確認できますが、たいがいすぐにいなくなってしまいます。アルファスズメのような魚は生息数が少なく、島で再生産しているかどうかは不明です。 また、外からの流入ではなくて、もともと島に住む、ある魚の稚魚の生残率が高く、その魚が急にたくさん見られるようになったりもします。例えば普通は深場で見られ、個体数も少ないピンクダートゴビーは、数年前に中の瀬で、水深10m台から数多くいました。これからもこんなチャンスがあればいいなと思っています。 特に中の瀬は、優先する種が毎年というほど入れ替わっているような気がします。また入れ替わりの種が、すごく珍しい種である場合が多く、それが、中の瀬が魚好きのダイバーに、人気のあるポイントである要素の一つではないでしょうか。毎年変化のある中の瀬は、今年も楽しみです。 さて、現在の伊江島ですが海中も初夏に向かっています。アマミスズメの、あの可愛い赤ちゃんがたくさんいるポイントがあったり、ツユベラの赤ちゃんも見られます。また、ホクトベラが産卵していたりと、夏に向かっての準備は万端のようです。写真のように卵を守るシモフリタナバタウオの姿を見かけることも多くなってきました。 |